発達障害をもっている子供は、思春期になると、扱いが難しくなります。子供の扱いに日夜、苦慮している母親が多いです。しかし、発達障害のもつ、忘れ物が多いとか、考えが狭くて融通が利かないなどの特徴を少しずつ、改善する方法はあります。「言ってきかせる」のですが、普通にそれをやっても、口論になったり、子供がパニック状態になって、キレてしまったりします。子供の意識下に働きかける暗示療法が最適なのです。母親がそれをマスターすることで、子供を育てることがずっとラクになります。それに加えてピクノジェノールや漢方を効果的に活用すると良いでしょう。
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ピクノジェノールは、ADHDやアスペルガーに効くのか?
ピクノジェノールといえば健康食品であり、ADHDやアスペルガー症候群などのいわゆる発達障害の子供が飲むと、興奮を沈め、気持ちを安定させて、集中力が出て、落ち着くようになるとされています。ピクノジェノールの作用を活用した健康食品を入手することは日本でも簡単になりました。脳の機能を安定させることで、発達障害やADHDの子どもの気分を落ち着けることが
わかってきて、医療分野にも応用されているピクノジェノールは、フランス海岸松の樹皮由来です。犬にも摂取させると人間と同じように、落ち着きを取り戻すことがわかってきています。注意欠陥多動性障害の子どもがピクノジェノールをサプリメントとして服用して、落ち着きを取り戻して、安定することが知られています。ピクノジェノールは、もともとは動脈硬化や心臓病、糖尿病などの改善のためサプリメントとして使われてきたものです。ピクノジェノールはフランス海岸松という植物の樹皮エキスなので、天然の成分ですから安心です。
ピクノジェノールの効果とは?
発達障害とは、脳機能の発達が不十分なもので、ADHD、アスペルガー症候群、学習障害(LD)などが知られています。そして、これらの疾患に特徴的なものは、ADHDで特に多い、不注意や多動性、落ち着きの無さ、アスペルガーでは、対人関係の難しさです。こういった脳の発達障害に由来するいろいろな症状にピクノジェノールが効果的であるとする医学研究論文が複数発表されています。そしてそれに基づき、欧米ではすでに医療の臨床で、ピクノジェノールをこういった疾患に応用しています。日本では、ピクノジェノールは健康食品扱いであり、サプリメントとして入手ができる状況であり、これを推奨する医師もいます。例えば、 『発達障害に気づかない大人たち』 などの著書で知られる、精神科医、星野仁彦氏もピクノジェノールを推奨している医師の一人です。フランス海岸松の樹皮から抽出される成分であるピクノジェノールを飲み始めてから、落ち着きが出てきた、不注意が軽減したといった事例も学会に症例報告されています。現在、さまざまなピクノジェノールのサプリメントが市販されており、手軽に入手できるようになってきています。また、ピクノジェノールには、これ以外にも、さまざまな健康効果があります。
ピクノジェノールはフランス海岸松の樹皮から抽出
もともとは、糖尿病性網膜症や、心臓疾患などの動脈硬化性の疾患への民間療法に使われていたものであり、子宮内膜症や子宮筋腫などの女性特有の病気への効果もあることが知られています。これはピクノジェノールを服用し続けることで慢性疾患を予防、改善し、体を健やかにし、若返らせる効果もあることを示唆しています。ピクノジェノール以外にも、脳機能を高めたり安定させたりする食品中の成分が判明しています。特に、良いのが、ホスファチジルセリン、DHA・EPAなどの脳機能を高める成分です。ホスファチジルセリンは、特に重要な働きを持っているといわれています。DHAやEPAは魚に含まれていることは有名ですが、ホスファチジルセリンは大豆に含まれています。ただし、食事からだけでは十分な量が取れないとされる成分でもあります。大豆などの豆類には、脳細胞をきれいにする「スペルミジン」というポリアミンも豊富に含まれています。食事の工夫やサプリメントの活用などで、これらの成分を補うことも良い対策になるでしょう。ピクノジェノールは、ヨーロッパでは糖尿病性網膜症や心臓病に昔から使われてきた健康成分です。ヨーロッパでのの研究によると、AHDH患者にピクノジェノールを投与したところ、ストレスホルモンの数値が低下し、不注意、多動性などの改善が認められています。
ピクノジェノールとADHD
ADHDの患者はストレスホルモンの値が高いのですが、ピクノジェノールがアドレナリンやドーパミンを抑制して、ADHDの症状を緩和させている可能性があります。ピクノジェノールは健康食品であり、自然に症状を緩和できると期待されています。ピクノジェノールの効能としては、美容効果や生活習慣病の改善が昔から有名でしたが、脳機能にも好影響があるといえそうです。健康全般に好影響のあるアンチエイジング食品としてのピクノジェノールの有用な作用は、ADHDやピクノジェノールなどの発達障害だけではなく、認知症の改善や脳機能の向上といった、脳への好影響が知られることで、新しい活用方法が見出されるようになりました。長期的な服用が、さまざまな好影響をもたらすという意味でも、サプリメントしてのピクノジェノールを試してみる価値は大きいといえるのです。女性の子宮内膜症や生理不順などのホルモンのアンバランスでおきる健康障害を改善する可能性が指摘されています。フランス海岸松にはビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍の抗酸化作用があり、アンチエイジング効果が期待されています。欧米では、アルツハイマー病、動脈硬化、脳梗塞、心臓病など、老化とかかわりの深い種々の疾患に応用されてきました。
ADHDの多動性や不注意などの症状も緩和
ピクノジェノールはストレスホルモンを下げて、脳の過剰な興奮を抑制しているのではないかと言われています。日本でも、発達障害の患者にピクノジェノールを勧める医師が増えてきています。『発達障害に気づかない大人たち』 などの著書で知られる精神科医、星野仁彦さんも、著書でピクノジェノールをとりあげています。ADHD症状である多動や落ち着きのなさの背景にあるのがストレスホルモンが過剰に分泌されているという内分泌の乱れです。ピクノジェノールは、この内分泌の乱れを改善させて、過剰なストレスホルモンを抑制して、本来のレベルまで安定させてくれるのです。すると、落ち着きのない状態が緩和されて、多動や協調運動の問題を解決してくれるのです。
漢方薬も発達障害の症状の軽快に貢献
精神科でたくさん処方をされている患者さんや、発達障害の患者さんもこられ、漢方薬を併用することで、精神科の薬を少しでも少なくすませることができるように日夜活動をしている医師も増えつつあります。発達障害の症状は、漢方薬の服用で改善することも多く、ほとんどの患者さんはそのことを知りません。あくまで漢方薬は西洋薬の向精神薬を補助するものであり、うまく使うことで、多剤多量投与といった現実にみられる薬漬け医療から、患者を救うことになると考えられています。衝動性が強いADHDのような患者には、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を使います。また、ヒステリー球といって、のどに何かがつまった感じを訴える発達障害には、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を使います。うつ状態を改善させるので抗うつ剤を投与されている発達障害の患者さんにむいています。香蘇散(こうそさん)も同じように、うつ状態を合併している発達障害にむいています。ただしこちらは、アスペルガー症候群の受動型の患者で、内向的で人見知りするタイプに合っている処方です。漢方薬を併用することで、抗うつ剤が必要なくなることもあります。また、抗うつ薬の副作用として多くみられる吐き気や食欲不振を緩和することもできます。加味逍遥散(かみしょうようさん)は、アスペルガー症候群のイライラ、不安、強迫観念などアスペルガー症状を緩和してくれます。発達障害の女性は、月経前緊張症などの月経症状に関連する精神不安を発症しやすいですが、これを改善させてくれるのです。便秘の症状がかなり強くでる人には、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)や通導散(つうどうさん)を使います。ADHDでは、桃核承気湯や通導散のほうが合っていることも多いです。種々の漢方薬の発達障害への活用によって症状が緩和し、精神科でもらっていた薬も不要になることもあるのです。漢方の併用は発達障害の人の生活の質を改善し、過ごしやすくしてくれるのです。