カサンドラ症候群からの脱出

カサンドラ症候群は、配偶者や親や子供が、アスペルガー症候群であったり、その傾向がある場合に多く、回避性パーソナリティ障害や、回避型愛着障害の場合にも起こります。すべてに共通する点は、自然なコミュニケーションができないため、苦悩する点です。もっとも多いのは夫に問題があるために、妻が苦しむケースです。

共感的、受容的な対話がないための苦しみ

子育てなどの問題で苦しんでいるときに、夫がまったく相談にも乗ってくれず、話も聞いてくれないまま、自分の趣味に没頭しているなどがしばしば見られる現象です。困っている時に、助けてくれず、放置される、という経験を繰り返しているうちに、妻は精神的な疲労が積み重なって疲弊し、適応障害などの病的状態に陥るのです。これがカサンドラ症候群の典型的な事例といえます。相手が、共感的に接してくれないことは、精神を不安定にする大きな要因です。また、自分の気持ちを相手に受容してもらえないことは苦しみです。夫がこのような非共感的な態度をとることに、衝撃を受け、苦悩し、カサンドラ症候群が進行していきます。夫婦でなくても親子でも起こり得ます。親あるいは子が、原因となって、カサンドラ症候群となるケースも多いのです。

カサンドラ症候群についての知識を持つ

自分がカサンドラ症候群になっている可能性があることを自覚することが脱出の第一歩です。すると、相手を冷静に観察できるようになります。アスペルガー症候群タイプなのか。回避性パーソナリティ障害タイプなのか。あるいは回避性愛着障害なのか。相手の特徴を分析して、ある程度の見極めができるようになります。人情の機微にうとく、相手の態度から相手の気持ちを汲み取ることが極度に苦手であるならば、アスペルガー症候群タイプの可能性が高いです。このような相手には、言葉で明確に、自分の気持ちや考えを繰り返し伝えて理解してもらえるまで教える必要があります。このタイプは言語能力は高いので、繰り返し、言語化して伝えることで、一定の理解を得られるようになるのです。

共感し受容する積極的なかかわり方が相手を変える

回避性タイプは、回避性パーソナリティ障害でも、回避性愛着障害でも、相手がこちらを避けてしまうことをまずは受容することが必要です。そして、相手を変えるためには、こちらからの働きかけが絶対に必要となります。こちらが共感的に接し、受容的に接し、そして、こちらからの話しかけ、働きかけをどんどん増やしていくことが大切となります。自分が相手にとっての心の安全基地になることを心がけて、常に変わりなく、共感的、受容的に対話し、こちらから働きかけることを続けていくことが突破口を開きます。このようにして、いわば相手を教育していくうちに、しだいに、回避性が薄れてくるのです。つまり、相手を変えるには、先にこちらがやり方を変えるということです。この努力を続けていくためには、ある程度、根気が必要で、時間もかかります。一人で戦おうとせず、信頼できる医師や心理療法家などの支援を受けながら、関係改善に取り組むことが成功のコツです。

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