発達障害と回避性愛着障害

発達障害では、他人とのかかわりを避けて孤独になりがちな回避性愛着障害に陥るケースが多くみられます。会話をしても言葉のはしばしに、最低限の礼節がかけているように感じる人がいます。家庭でもお父さんとか、学校でも目上の先生とかとあまりうまくいってないようなタイプです。コミュニケーションは訓練で技術が向上しますが、最初から逃げているといつまでもうまくなりません。それでますます人とのかかわりを避けるようになってしまうのです。

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発達障害から親の愛情不足に陥る理由

特に自分より年上の男性との間に、いつも葛藤を抱えている潜在意識の状態があります。これが愛着障害のひとつの典型例で、父親からの愛情不足が背景にあるタイプです。受けとるべき愛情が受け取れてないとき、それが愛着障害をひきおこします。発達障害があってコミュニケーションがうまくできないために、両親との関係がうまく構築できないとこの状態になりがちです。親の愛情がないと発達障害になるのではないのです。そうではなく、発達障害があることで、親の理解が得られず、親が間違ったかかわり方をしてしまうことがあって、それが発達障害そのものを悪化させてしまうというのがほんとうのところなのです。

親との関係性が社会にて再現される

父親からの愛情をもらえてない愛着障害は年上男性との葛藤を社会に出てからも抱えます。学校の先生や職場の上司と良好な関係を構築できない苦悩をかかえます。恋愛では、異性との葛藤をかかえるので、なかなか続かないことになります。恋愛状態になると過剰に甘えすぎて、相手に負担に思われるか、もしくは反発を繰り返して破綻することが多いです。回避性愛着障害の場合は、こうした失敗をわずかでも経験すると、いっそう人とのかかわりから逃げるようになってしまうのです。

良い恋愛で愛着障害が癒えることも多い

愛着障害は、心が広くて、甘えをぜんぶ受け止めてくれる伴侶を得て、心の傷を癒してもらうことで自然治癒します。しかし、元来、愛着障害は良い恋愛をすることを困難にします。愛着障害は無自覚に生きてると危険ですが、自覚し、対策を考えて生きれるようになれば克服できます。発達障害も、自覚することで社会適応する道が開けます。自分の状態を知らないというのがいちばん危険です。知ることで自覚が生まれ、克服できるものだからです。認知の歪みを解消する第一歩は自覚を持つことなのです。発達障害(自閉症スペクトラム障害)の傾向がある人であっても、認知の歪みを解消することで、コミュニケーション能力を磨いていくことができるということです。

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