自閉症スペクトラム障害の子供の育て方

自閉症スペクトラム障害は、発達障害をさす専門用語として普及してきています。
発達障害とは、ADHDやアスペルガー症候群、自閉症を含む概念です。
いわゆる自閉症スペクトラム障害と一括して呼ばれる疾患群をさす言葉です。
このような名称の変更は、医学界の発展にともないさまざまな分野でみられる現象です。
かつては精神分裂病とよばれた疾患が現在は統合失調症と呼ばれるようになっています。

目次

自閉症スペクトラム障害の子供を育てるには

発達障害は、学校の学習環境になじめない、ついけいけない、
教室で仲間はずれにされるなどの児童の時代のさまざまな問題があります。

両親が、児童のときに発達障害の傾向に気がついて、子供の長所や特性を
のばすことに重点をおいて、不得手なことやできないことについての叱責や非難を
しないように育てれば、やがては社会に適応して才能を発揮するケースも多いです。

子供を責めない、否定しない、という受容的な育て方がもっとも大切です。
そして、子供の長所を見出し、それを伸ばすことです。
できないところについては、あせらずじっくりと長い目で見る必要があります。

才能を発揮できる自閉症スペクトラム障害

これは発達障害の傾向がある場合に、特異な才能や長所、たとえば、
すぐれた分析力や芸術性、探究心などをあわせもつケースが多いからです。
天才や発明家などの偉人はみな今日でいう発達障害の傾向があったことがわかっています。

しかし、もし、このことを両親が理解せず、できない部分を批判したり、責めたり、
無能呼ばわりしたりして子供を心理的に圧迫して追い詰めると、性格的な歪みが生じる場合があります。

人とかかわることを極度に避けるようになり孤独にこもります。
アスペルガー症候群の人は、このような場合に、人格障害の一つである、
孤独癖の強いシゾイドパーソナリティ障害や過剰な秩序愛を持つ強迫性パーソナリティ障害になりやすいです。

自閉症スペクトラム障害をパーソナリティ障害にしないために

ADHDの場合は、衝動性、多動性、飽きっぽい性質が助長される結果、
境界性パーソナリティ障害になったり、親の虐待を受けるなどの環境次第では、
乱暴性が助長されて反社会性パーソナリティ障害になることもあります。

そうしないためには、愛着障害にならないような共感的、受容的な育て方を
大切にし、子供の長所を伸ばし、特性を伸ばす、かかわり方を第一に
することが大切です。

親が子供を承認して、その素晴らしいところを見出し、ほめて、認めることで
子供は愛情を受け取り、自己重要感を高めることができます。
批判や否定を子供にむければ、自己重要感が低い子供になります。
それを避けることが大切です。

片づけられないことや、忘れ物をすることや、勉強ができないことを
責めるのではなく、その子の中にある長所を見出すことが親の役目です。

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