40才すぎると記憶力が低下してきたことを自覚する人が増えてきます。脳機能が劣化したのだろうかと不安になったり、若年性アルツハイマーじゃないかと心配したりする人も多いです。 アンチエイジングの観点から脳細胞を若返らせる栄養素はどのようなものがあるでしょうか。第一に魚の油であるDHA(ドコサヘキサエン酸)にはアルツハイマー病を予防する効果があることが京大のIPS研究所の発表で明らかになりました。
アルツハイマー病の人の脳細胞では、神経細胞の死滅が起こりますが、DHAは神経細胞の死滅を防ぐ効果があるとの研究データが発表されています。また成長ホルモンの分泌低下も脳機能を低下させます。成長ホルモンが不足してくると年齢にかかわりなく、メタボ症状、骨粗しょう症、知能低下、癌などがおこります。古い筋肉を壊すことで、脳は成長ホルモンを分泌することがわかっています。
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DHAには肥満を抑制する
いろいろな新しいアンチエイジングの法則が発見されています。 たとえば、サバやオキアミなどに含まれるEPAやDHAをとると、小腸からGLP-1という ホルモンが分泌されることで、肥満を抑制して、糖尿病を予防することがわかり、GLP-1を「やせるホルモン」として、注目するようになっています。それでサバ缶を食べてEPAをとり、「やせるホルモン」を 出そうというテレビ番組もありました。それゆえに、運動や筋力トレーニングが老化防止につながるというわけです。古い筋肉を壊すには、筋力トレーニングのような無酸素系の運動が適しているといわれています。また、その後に自転車こぎやウォーキングのような有酸素運動を行うことで、新たな筋肉を育てることができ、いっそうアンチエイジング効果が高まります。また、下半身の新しくできた筋肉からはマイオカインとよばれるホルモン群が分泌されます。マイオカインは、病気予防と若返りのホルモンなのです。 脳細胞には水素水も良いことがわかっています。脳細胞の活性酸素による障害を防ぐのです。水素水の中に含まれる水素イオンは活性酸素であるヒドロキシラジカルを分解します。水素イオンは、脳血液関門を通過して脳細胞に到達できます。脳血液関門はいろいろな栄養素の通過を阻止するもので、脳細胞の栄養素が糖分である一つの理由でもあります。粒子が微細なので水素イオンは脳組織まで到達し、活性酸素を除去してくれるのです。
炭水化物をやめるとアンチエイジングできる
50才からは炭水化物をやめなさい、という主張の背景にあるのは、50才前後からおこる、身体の代謝系の年齢による変化についての視点です。炭水化物を代謝してエネルギーをえる糖代謝と、ミトコンドリアを主体とする代謝系の二つのバランスの変動が50才ごろを境にしておこるという考え方です。もちろん、炭水化物を完全にやめるというのは、日常生活で実際的では困難です。一定の炭水化物は食事によって摂取されるのが自然です。50歳からは炭水化物をやめなさいというとき、それはご飯を何杯もおかわりしたり、うどんやパスタやパン類をどんどん食べるということをやめなさいというのがまず第一義です。したがって、まず、日常生活の中での炭水化物といえば、間食で食べるおやつの類、それから、おにぎりやパンやパスタなどのお昼ご飯の炭水化物を減らすことが最初の努力になります。これを心がけるということは、結局は一日の食事の総量が減るということです。
少食で若返り
総カロリーが減るので、実践することで体重は減り、ダイエットはうまくいくといえるでしょう。タンパク質が不足することも防止できるので、筋肉が落ちるのも防止できる理屈になります。総じて、食事の総量を減らし、その中でも特に炭水化物の摂取量を減らすことが、このダイエットの大きな方向性であるといえるでしょう。もちろん、食べ物の種類を操作するだけでは、不足であり、運動を増やし、特に筋力をつけて体型を改善することも美容の観点からもアンチエイジングの観点からも大切です。お腹をへこませるとか、ウエストやヒップや足を細くするにも筋力トレーニングも必要です。こういった部分を見落とすことなく実践していけば、炭水化物を意識的に減らすことでダイエットしながら、アンチエイジングできるということになるでしょう。