発達障害の傾向があるとわかったときに、どうやってその子どもを育てるといいのでしょうか。実は、発達障害の子どもでも、適切な知育をすると、基礎能力がどんどん向上して、次第に発達障害の特徴が目立たなくなってくることがわかっています。親子関係を改善して、愛着障害を予防して、社会性を育むことがまず基本です。生活リズムと食生活をどのようにしてあげるといいのか。身の回りをきちんと整えることができるように育てる方法がわかります。また、こだわりへの調整の仕方、感覚の過敏性にどう対応するか、などの対処法が学べます。パニックへの対処や、不注意への対処もわかります。発達障害とは発達のアンバランスに過ぎません。周囲が適切に働きかけて、その発達のアンバランスを是正できるように必要な刺激を与えて育てることで、症状は改善します。
発達障害は克服できる
発達障害でない子どもよりも手がかかるかもしれませんが、それを苦にせず、愛情をいっぱい与えてあげて、親が守り育むと、子どもはどんどんよくなります。そもそも脳機能といっても、潜在能力は無限にあるので、それを引き出す働きかけをすれば、発達障害は克服できます。この事実を知らず、障害という言葉にとらわれて、絶望したり、あきらめたりするのは間違っています。発達のアンバランスであって、いわゆる障害ではないことをあらためてしっかりと理解して、愛情を注いで、子どもの発達を助けてあげることこそ、親に託された使命であると考えていくことで、きっと子どもは幸せになるのです。ADHDでも、学習障害でも、アスペルガー症候群でも、すべてに通じる大原則です。