発達障害(ADHD、自閉症スペクトラム)とゲーム、スマホへの依存

発達障害(ADHDやAS)の人は、ゲームやインターネットに耽溺しやすいことがわかっています。不登校や引きこもりのほとんどの発達障害の人がこの状態になっています。もともとADHDや自閉症スペクトラム(アスペルガー症候群や自閉症)の患者は、セルフコントロールの力が弱い傾向にあります。いわゆる「ゲーム脳」になりやすいため、ゲームやスマホに耽溺する危険があります。

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ゲーム依存や薬物依存になりやすい自閉症スペクトラム、ADHD

彼らは対人スキルが不足するために、現実社会では自己評価が低いことが多いですが、インターネット世界では、匿名で別人格を演じることができます。自分が傷つくことなく気持ちを相手に伝えられることや、現実と違い、イヤになれば、いつでもやめられるというわけです。しかし、これらの依存は、睡眠障害を助長し、脳の活動低下も招きます。小学生の頃から毎日数時間のゲームに没頭していた大学生は、認知症と同じく脳波がα波優位になっていたそうです。これを「ゲーム脳」と呼んでいます。

ADHDはその注意力低下がゲーム依存により助長される

日本小児科学会は、健常児でもテレビやビデオを幼児期や学童期に長時間見ていると、言語能力や社会性、注意集中能力などが阻害されると警告しています。例えば、突然、癇癪を起こしたり、話しかけても視線が合わない、友達と遊べないなどのコミュニケーションの障害を起こしやすいとしています。ADHDや自閉症スペクトラムの子供の場合、その傾向がいっそう重篤になります。「ゲーム脳」となると、注意散漫で物忘れが増えて、思考力と判断力が低下し、自己中心的で、理性に欠ける、キレやすい暴力的な傾向が出てくることがわかっています。これらは発達障害(ADHDやAS)に似ています。ゲームをしている子供が、ゲームを邪魔され、突然、キレて暴れるなどの事件も増えています。

発達障害はゲーム依存になるリスクが高いので注意が必要

そしてADHDやASなどの発達障害者は、健常者よりもテレビゲームやネットにのめりこみやすいので、「ゲーム脳」も合併しやすいのです。その結果、ますます脳の機能が低下していくことになります。周囲があらかじめ注意深くゲーム依存になることから子供を守る必要があります。大学生になるまではスマホを持たせないといった対策は不可欠となります。もし、携帯電話が必要な環境なら、電話機能のみの携帯を持たせるなどの配慮が必要です。スマホを持たせることはスマホ依存、ゲーム依存への道をまっしぐらに進ませ、危険です。スマホから遠ざけることが最善の方策なのです。

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